東京から遠くても 東海道を歩かなくても。
地形図を読んで歩く楽しさを伝える。
ウォーカーにも、地図ファンにも。
静岡県の東海道は、富士山と駿河湾を見て歩く。日本史上重要な舞台となった道であり、駿河湾の恵みと自然災害史を生きた道でもあった。郷土史本でもある。
興津鯛焼き、吉原つけナポリタン、宮様まんぢう、田子の浦しらす丼、栗の粉餅……。
箱根を越えて見える海は、相模湾から駿河湾に変わった。駿河湾は、奥行きが約60キロもある。
また、日本一深い湾(最深部2500m)でもある。
第5集は、その駿河湾の海岸沿いに元吉原から清水(江尻)までを旅する。
湾口部(幅約59キロ)の石廊崎と御前崎がときに遠望できると、目の前の海が、じつは大きな湾であることを実感できる。
静岡県の東海道はまた、自然災害の歴史を生きた道でもあった。
街道沿線の村々は、豊かな自然の恵みと過酷な災害のなかに生きて、土地の文化を築いてきた。旅人は、その土地を歩く。